Crossroad〜私の選ぶ道〜
テーブルに料理が置かれる間、私は膝の上に置いた手を見ていた。
徹の話って……
もしかしたら、私の事が嫌いになったって事?
仕事を理由に2カ月も会わず、彼女らしい事も全然してないから?
徹の当たり前の優しさに甘え過ぎていたから?
「だから、今日はちゃんと菜月と話をしたいと思ったんだ」
弾かれたように顔をあげた。
目の前の徹は真剣で。
これからどういう話になるかは全く分からないけど。
徹がこうして話そうとしてくれてるって事は、まだ事態が最悪なわけではないと。
お互いがちゃんと話し合えば何かが変わるんじゃない?
6年も一緒にいたんだから……
私は大きく頷いた。