Crossroad〜私の選ぶ道〜
―筋書―
「ねぇ、徹……」
私の問いかけに、ただ横で言い合う二人を見ていた徹が私へと顔を向けた。
そこにはもうさっきの笑みは浮かんでいない。
「今日、此処で待ち合わせしようって最初に言ったのは徹だよね?」
「……うん」
「最初から……桃香との話をしようって思ってたの?」
「……え?」
「最初から二人の関係を打ち明けようって決めてた?」
「……」
小さい動作。
だけど首を縦に動かした徹。
「だから……桃香があのタイミングで現れたんだよね?」
決して大きな声じゃなかったと思う。