Crossroad〜私の選ぶ道〜
―逃避―
店から少し離れたコインパーキングへ連れてこられた。
見た事のない車がハザードランプを2回点滅させる。
ドアロックの外れる音が聞こえ、彰吾は助手席のドアを開けてくれた。
「取りあえず乗れよ」
「……うん」
車から離れる彰吾の背中を見て、私はおずおずとワンボックスカーの助手席へ乗り込んだ。
精算した彰吾が運転席に座り、シートベルトを締める。
同じようにした私を見て、彰吾は静かに車を発進させた。