あの場所で─。
部屋には私と紘くんだけ残った。まだ紘くんは抱きついたままで離れようとしない。
「優衣ちゃんの柔らかーいっ」
そう言ってスリスリしてくる紘くんの頭を撫でてあげた。
「ねぇ、優衣ちゃんは好きな人いる?」
何でそんなこと聞くんだろうと思いつつもいないため答えた。
「えっと、いない、かな…?」
「本当に!?本当!?
ならさ、僕が高校生になったら優衣ちゃんの彼氏に立候補していい?」
身を乗り出して聞いてくる姿が何とも可愛い
「あ…えっと、考えておくね!」
やったぁー!と言ってまたさっきより強く抱きついてきた。
「あ、そろそろみんなのところ行こう?ななちゃんたち待ってると思うから」
部屋を後にしてリビングに行き花火をする準備をした。その後花火を終えみんなそれぞれ帰った。