あの場所で─。
そして屋上から出て階段で別れた。
私は携帯を教室に着くまで握り締めていた。
席に着くと花菜ちゃんが話しかけてきた。
「優衣ー、この短時間で何か
良いことあったの?」
「うん」
照れたようにまた携帯を
見て頷いた。
「あー優衣は本当に可愛いね。
良かったね花菜も今、ちょうど良いことあったよ!」
花菜ちゃんは抱き着いてきた。
「か、花菜ちゃんもうそろそろ先生来るよ」
そうだね、と笑って自分の席に戻って行った。
そして授業は何事もなく終わった。