秘密の恋愛レッスン
そ、そんな・・・
「当時2歳だった和弥はあまり覚えていないと思うが、私が本当の親ではないことは知っているようだ・・・和弥のお父さんは私の親友だった。だから、和弥を引き取り私が死ぬまでの間だが育てようと思った」
「じゃあ、私と血は繋がっていないってこと・・・?」
「その通り」
お父さんはニッコリと微笑んだ。
「和弥は昔から人との繋がりを大事にする子じゃなかった。そんな和弥がゆぅちゃんを命がけで助けるなんて・・・すごく驚いたよ」
「・・・・・」
和弥にそんな過去があったなんて・・・
目を閉じ、動かない和弥をじっと見つめた。
「和弥を変えてくれたのはゆぅちゃんかもしれないね・・・」
「私が・・・?」
「和弥は手術後だから麻酔で眠っているだけだよ?」
「え・・・!?」
「時期に目を覚ますって」
「よ・・・よかったぁ!」
「後は、頼んだよ?」
「うん・・・お父さん」
扉を出て行くお父さんの顔は泣いてるように見えた。