極道夫婦―18歳の恋戦―【完】
俺は持って来ていたお見舞い金を、ジャケットの裏ポケットから取り出した。



雄「これ、氷野米組から」



優「ありがとう…」



優奈は封筒をテーブルに置き、夏輝を見た。

夏輝は窓から何かを見て居る。



優「お兄ちゃん?」



紫「何だ?」



優「来週、退院でしょ?
私、夏輝とパリの別荘に行きたいな」



…“夏輝とパリの別荘に行きたい”だ?

俺と夏輝は、一斉に優奈を見た。



紫「あぁ。思うようにすれば良いよ」



…何を勝手に話を進めてんだよ!



紫「夏輝はお前から離れられない。俺が居る限りな」



俺は思わず、紫音君を睨んだ。
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