極道夫婦―18歳の恋戦―【完】
夏「お前の顔、傷だらけ。だから嫌だったんだよ」



夏輝は私が右手を掴んでしまってるせいか、左手に濡れタオルを持ちかえて、顔を拭いて来る。

私は夏輝が言った言葉を、頭の中でリピートさせる。

…何か…ドキドキ…。

頬が少し熱くなった気がして、夏輝から目を逸らす。



夏「お前が叫ぶから、助けるタイミングなくした」



愛「…っ」



…た、助ける…;;

私の心臓が止まりそう。

目眩と息苦しさに苛まれ、私は夏輝の腕を強く掴んだ。



夏「愛理華…?」



私は「何でもないっ!」と、走って部屋に逃げた。



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