極道夫婦―18歳の恋戦―【完】
眠れない、夜。
夏輝が私ん家に住み初めて数年が経ってる為、枕を抱き締めても、夏輝の匂いはしない。
寒くない季節なのに寒気を感じ、私は枕を抱えたまま、布団にくるまった。
朝陽が完全に昇る。
兄貴に送ったメールもない。
私は天井をボーッと見つめた。
ーートントン
すると、足音が近付いて来た。
おばさんだと思い、私は起き上がり、ドアを見た。
ーーガチャ
愛「……っ」
けど、入って来たのは、夏輝だった。
私は夏輝を見上げて固まる。
夏輝はそんな私に近付き、布団にくるまり、枕を抱えた私を、後ろから抱き締めてくれた。