最後の恋



今度からは絶対に2人で相談しながら
何処(食事等)行くか決めるぞ!!

そんな事を考えているとは思っていない
恭司はそっと渚に近づき後ろから抱き締めて
耳元で囁いた

「なぎ、何考えてんの?」


「・・・えっ」


「聞いてなかった?」

「もう一度言うよ
何考えてんの?」



耳元に恭司のテノールヴォイスの声が響いた
その声を聞いた渚は顔を赤く染め俯き呟いた

「・・・あのね」


「うん」


「今度、何処か行く時は2人で
相談しながら決めたいなぁ
って考えてただけだよ」


「そっか」


「なぎはそんなに2人で決めたいの?」


渚は何でそんな事を言うのか分からずに
恭司を見つめ質問してた

「恭ちゃんは何時もどうしてるの?」


「何が?」


「・・・何がって・・・恭ちゃん」

「普通、友達とかと何処か行く時には
何処行く?から話は始まっていろんな事
言い合って行くとこ決まるでしょ」

彼女がいた時の話聞いてみたい
でも聞きたくない・・・



「俺はいつも相手の
行きたいとこに合わせてたな」

「だからなのか分からないが
ダチにお前の意見はないのか!!
っていつも言われてた」

それで最後に
「何事も流される事は良くない」って
捨て台詞はくんだよ

「俺はそんな事考えた事ないんだけど・・・」

アイツ今どうしてんのかな
全然連絡もしてないから元気なんだろうか
近いうちに連絡とってみるか



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