最後の恋




「東條は今まで俺や高瀬みたいな
経験が一切ないし東條の言う通り
順調に付き合って来たと思う、
でも29って年齢は俺達にとっても
節目な時期って感じがするだろ
女は特に30目前だ俺達以上に
いろんな事考える時期だろう?」

「そうだな」

「俺はそんな事考えても見なかったよ」

「考えろよ」

「29・30の女は今後の仕事の事、
付き合ってる人がいるなら結婚の事
そうなったら仕事はどうするかとか
ならない場合は今後そうなる事はあるのかどうか
来年は30だろ年月が過ぎるほど子供の事もな…
だから東條の今現在の気持ちを
彼女に言った方がいいと思う
たとえそれが元で喧嘩になったり
万が一にも別れる事になってとしても
ここで互いの気持ちを言った方がいい」


「そうだよ、俺は今更ながら
彼女の気持ちを聞かなかったし
俺の気持ちは分かってるだろって
勝手に思ってた…
でも違ううんだよ彼女の気持ちを
聞いて俺の気持ちも言っとけば
もしかしたら違う結果になってたのかも知れない」


「分かった、考えてみる」

「悪りぃ、自分の事棚に上げて説教…」

「いや…ありがとよ」

「そうそう」



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