最後の恋
「渚君、最近元気ないけれど
何かあったんではないですか?
私でよかったら話してください」
「ありがとう、志岐さん
でも大丈夫だから心配しないでください」
「渚君、自分の中に溜め込むのはよくありませんよ」
「…はい」
「恭司君に関しての事なら
早めに恭司君に話すのがいいですよ」
「…はい」
今はなに言っても無理のようですね
「渚君、お疲れ様でした」
「お疲れ様です」
渚君は帰るためにロッカーに行った…
「志岐さん、渚君日に日に元気がなくなっていってる
気がするんですけど気のせいですか?」
「気のせいではありませんよ」
「じゃ~やっぱり何かあったんですね?」
「多分あったんでしょう
恭司君には言ってないのでしょうね」
「あんなに分かるくらい元気がないのに
恭司君は気づかないのかな?」
「渚君が恭司君に気づかれないように
しているのでしょう」
「でも、恭司君なら気づいてもいいと思うんです」
「それだけ、渚君が恭司君に気づかれないように
振る舞っているのでしょうね」