最後の恋



「本当についでみたいね」

「だから言ってんだろ
ついでだって」

「そう…なら食事でもしてかない」

「悪いけどパス」

「なんか用事でもあるの?」

「ない、俺が早く家に帰りたいだけ」

「そう…分かったわ並木君お疲れ様でした」

「おぅ、お疲れさん」


並木君の後姿を見ながら私は…

並木君が早く帰りたい理由は
彼と一緒にいたいからでしょうね
この1年の間2人でいる時間は
短かったでしょうからね

それに…
並木君は分からなかったでしょけど
私達の事を彼は見ていたわ
会社の前だから仕事上で一緒にいるのだと
分かってはいるけれど彼の心中は…


今もメール、電話攻撃が続く中で
私達が楽しそうに会話している所を
目の当たりにしたんだもの
相当なダメージがあったに違いないわ

あとは打ち上げの時に彼が私達の事を
目撃すれば決定的ね
これはうまくいくとは思ってないけど
でも今日の偶然もあるからもしかしたら…



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