最後の恋



「恭ちゃん、ただいま」

「おかえり、なぎ」

夕飯は久しぶりに俺が作った

「恭ちゃんの作ったご飯楽しみだな」

「そうか、今日の夕飯は和風パスタとサラダ
スープとデザートにララのティラミス」

「恭ちゃん凄~い!!ララのティラミスは
すぐ売り切れちゃうんだよ」

「みたいだな、俺で最後だったからな」

「恭ちゃん強運の持ち主だね」

「だろ」

「自分で言っちゃダメ」

「まぁそれは置いといて
冷めるから食べようか」

「うん」

僕は明日、この家から
暫くの間いなくなる
今日までがギリギリ自分を保てる範囲
明日以降も此処に留まってると
僕の心が壊れていくような気が…

「なぎ、美味いか?」

「うん、凄く美味しいよ」

「そんなに早く食うのは、ララのティラミスが
食いたいからだったりして」

「そっそんなことない」

「そうか」

ほんとは図星だろうにな
スイ-ツに目がないからなぎは…

「うん」



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