最後の恋



東條先輩と高瀬先輩の言い方だと
並木先輩の彼女?の話なのか?
渚君に…
まるで美男美女のカップルのようだ
それじゃ俺が見た彼女じゃなくて
彼氏?な言い方な気が…?


「(並木、もしかして
鏑木は知らないのか?)」

「(東條、この反応見たら
一目瞭然じゃないか)」

「(鏑木君は知らないよ
別に言いふらす事じゃないしね)」

「(そうだな)」

「…先輩…その…あの…」

「東條と高瀬の言い回しが
気になったんだろ」

「……はい」

「まぁ、ここで言っても
他の奴には聞こえないから
言うけどな」

「…はい」

「鏑木君が昨日見た
俺の隣にいたのは
この後の人生を俺と共に歩いていく
生涯のパートナー
彼女ではなく彼氏って事だな」


「・・・」

「鏑木君、大丈夫?」

「俺達も初め聞いた時は
ビックリしたんだ
でもこれは並木自身の事だからな
俺達がどうこう言う権利はないし
俺は並木が本気で好きになったんなら
応援してやりたいと思ったしな」

「俺も東條の意見と同じなんだ」

「・・・」

「別に鏑木君に何て思われてもいい
俺は渚と共に歩んでいくと決めてるから」

「…俺は…その…あの…」


< 343 / 429 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop