For four days.
振り向くと、さっきまで彼女といた矢崎がいた。
矢崎もこの予備校に通っているのだ。
「矢崎か」
「おう!津田ってこの時間、日本史だっけ?また頼んでいいか」
「分かった」
「悪いな。世界史を選んじゃったんだよ」
矢崎は国立志望で、受験で世界史も日本史も使うらしい。
学校で日本史を受けて、塾で世界史を受ける。
学校で補えない部分を俺が持っているノートやプリントでカバーしているのだ。
「いいよ。お互い様じゃん」