For four days.



振り向くと、さっきまで彼女といた矢崎がいた。

矢崎もこの予備校に通っているのだ。



「矢崎か」


「おう!津田ってこの時間、日本史だっけ?また頼んでいいか」


「分かった」


「悪いな。世界史を選んじゃったんだよ」



矢崎は国立志望で、受験で世界史も日本史も使うらしい。


学校で日本史を受けて、塾で世界史を受ける。

学校で補えない部分を俺が持っているノートやプリントでカバーしているのだ。



「いいよ。お互い様じゃん」



< 19 / 44 >

この作品をシェア

pagetop