サクラノヒメゴト
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「えっ?交通事故!?
竜恩寺様がっ!?」
「おとーさま?どーしたの?」
「拓海。着替えなさい。」
「はーい。」
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「南無阿見大明・・・」
「うぅっっ
あの若さでねぇ・・・」
「これからって時に・・・」
「残念だわ。」
俺にはよくわからなかった。
今の自分に何が起きていたなんて
とても6歳の子供には理解できなかったんだ。
ただ、目の前には『さくらちゃん』のお母様とお父様の
写真があった。
たくさんの人の涙と共に。