ずるくても君を抱きしめる
次に見つけたのは

逃げている君だ

君は君から

君の心を持ち出して

その心が

誰にも触れられないように

誰にも壊されないように

ずっと守りながら

いつも一人で、どこかに隠れていた

分かっていたんだ

それは僕も同じだったから

なんとなく、隠れている場所も分かる

寂しいよね

いつも一人だったよね

僕もそうなんだ

僕が隠している、この心を、君に預ける

嫌ならそれを、捨ててしまっても構わない

そしたら僕は、死ぬだろう、君を追いかける事もなくなる

ほら、恐くないだろう

僕は無防備だ

ゆっくり、ゆっくり、君に近づいて

君を抱きしめた

一緒にここから出ていこう









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