あした天気になーぁれ
あれから千早と別れた私は、家に入りリビングに戻った。
「あれぇ?ちーくんと瑠希ちゃん帰っちゃったの?」
相変わらずソファーに寝転がって雑誌を読んでいる陽那が首を傾げながら聞いてきた。
「…うん。帰ったよ。ってか陽那目ぇ悪くなるよ?ちゃんと座って読みな」
私は冷蔵庫からお茶を取出しながら言った。
「はーい」
陽那はそれだけ言うと寝転がるのをやめることなくすぐに雑誌に視線を戻した。
何がはーいだ、何が。
「――あ、そいえば雨芽と雷は?まだ帰ってないの?」
私はコップにお茶を注ぎながら陽那に目を向けて言った。
「雨芽姉は遅くなるって言ってたよー?生徒会の仕事とかなんとか…」
あ、と小さく声を漏らして、陽那は思い出したように私に伝える。
「じゃあ雷かー……」
私はお茶を一気飲みして軽くため息をついた。