永遠の翼
俺はフェンス越しに夕焼けを見る。


・・・綺麗だ。


今まで、こんなことに気がつかなかった。


綺麗なもの。


美しいもの。


楽しいこと。


ちょっと視点をずらせば、星の数ほどある。


世界は美しい。


「・・・前に進んでるんですね。宏さん」


優子がポツン、と呟いた。


「何か言ったか?」


「いえ・・・生き生きしてるな、と」


「・・・・・・」


優子から見て、今の俺はそう見えるのか。


「そうかもな・・・」


俺は空を見上げた。


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