永遠の翼
教会。


そこで、茜がピアノを弾いていた。


これは確か・・・ラヴェルの『ソナチネ』の第1楽章。


美しい旋律に包まれるこの曲。


どことなく幻想的な曲が作る、不思議な世界。


それは彼女が作り出したものだった。


しばらく、彼女の作り出した世界に留まる。


(これは・・・)


男の子。


白い世界。


一面の、銀世界。


枯れない花。


契約。


そして、翼。


それらに抱いた私の感情。


それは、悲しみだった。


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