永遠の翼
「――――――!!」


私は驚いて、その手を離そうとする。


けど、彼は強く握りしめる。


強く、強く。


握力のない私の右手は、彼の手から離れない。


いや・・・右手を、離さない。


「宝物を探している途中だって、言ったよな」


背中越しに彼が言う。


「・・・はい」


「お前の宝物は・・・何だ?」


「・・・わかりません、私には。何が宝物なのか」


「なら、俺が一緒に探してやる。


ふたりで、宝物を探そう。


俺と一緒に」


「・・・どうして、そんなことを言うんですか?」


私は苦笑交じりに尋ねる。


「・・・俺は、お前が好きだから」


「・・・・・・」


「だから、付き合って欲しい」


「・・・・・・」


彼がそう告白してきた。 


 
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