永遠の翼
「優ちゃんっ」


学校の教室。


休み時間に、詩織が私の席までやってくる。


「どうしたの?」


「お話がありますっ」


改まったように言う。


その言葉には力が入っていた。


「・・・なに?」


「聖歌隊って知ってる?」


「あー、うん。知ってるけど」


聖歌隊。


ウチの学校には、学校行事などの際に歌う聖歌隊がある。


聖歌隊だけの制服があり、それのデザインが可愛いので女子では評判だ。


「それでその聖歌隊がどうしたの?」


「えっとね・・・単刀直入に言うねっ」


「うん」


「実はね・・・」


「うん・・・」


「あのね・・・」


「うん・・・・・・」


じれったい。


< 174 / 230 >

この作品をシェア

pagetop