永遠の翼
「それに、あなたはもう大丈夫でしょう?」


「え・・・・・・?」


「あなたは新しい宝物を見つけた。


友達も、家族も、恋人もいる。


もう、わたしなんかがいなくてもうまくやっていけるでしょう?


あなたはもうひとりじゃない。


いつまでもわたしに頼ってちゃダメですよ」


「嫌だよっ!!」


私はそれを否定する。


「そもそもその宝物だって、おねえちゃんのおかげで手に入れられたんだっ!!」


あのとき、わたしに生きる意味を教えてくれたからっ・・・!!


人生は宝捜しだって、教えてくれたから見つけられたんだっ!!


生きる意味をおねえちゃんがくれたからっ・・・!!


「なのに、そのおねえちゃんが行かないでよっ!!」


涙を必死に堪える。


「そうだっ・・・おねえちゃんも、一緒に家に住もう?」


そうだ。


それがいい。


「すごく、楽しい家族なんだ・・・」


毎日、お祭り騒ぎで・・・


「いつも、面白い家族なんだよ。あの家族なら、おねえちゃんのことも迎え入れてくれるっ・・・!!」


おねえちゃんがあの家族の中に加わる。


それは、どれだけ楽しいだろう。


「そんな生活は絶対楽しいからっ・・・!!だからっ・・・!!」





< 215 / 230 >

この作品をシェア

pagetop