永遠の翼
「優子」


おねえちゃんが微笑みながら口にする。


「お姉ちゃん、嬉しいですよ」


優しく、諭すように。


まるで昔みたいだ。


「一時は死にたいとまで思っていたあなたが、そう思ってくれて」


笑顔のまま言う。


「あなたの言ったような生活は、きっと楽しいんでしょうね・・・」


「だったら、一緒にいようよっ!!」


「でも、それはできないから・・・」


目を伏せる。


―――物語は、終わりだから・・・


「夢のように楽しかった日々は、終わるから・・・」


お姉ちゃんは背を向けようとする。



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