永遠の翼
―――うん、してるよ。



はっきりと、頷いた。



―――永遠なんて、ひとには必要ない。



―――終わりがあるから、全ては輝く。



―――あの1年で、わたしはそう学んだ。



ひねくれ者の彼が、教えてくれた。



他の全てが変わってしまっても、変わらないものもある。



なら・・・



変わることを恐れるよりも、変わっていかなければいけない。



永遠なんて、いらない。



―――それがわかっているなら、きみは大丈夫だよ。



彼がそう言った。



―――ありがとう、アカネ・・・



―――僕は、きみに幸せになって欲しい。



―――だから。



彼が、一枚の羽根を渡してくる。



それが光って、大きな翼となる。



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