永遠の翼
―――ぼくはずっと、待っていた。



―――永遠を否定してくれるひとを。



―――そうすれば、ぼくは消えることができるから・・・



―――これは、終わりの儀式。



―――契約は終わりを迎える。



彼が寂しそうに、そう言った。



―――うん。



―――きみのことは、忘れないよ。



わたしはそう誓った。



永遠の翼。



わたしは白い羽根を纏って、空へと向かう。



それが、契約の終わりを意味していた。



すべてを見ていた彼が、終わらせてくれた。


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