永遠の翼
―――あの日。


そう、あの日は、雪が降っていた。


私は公園のブランコで、うずくまっていた。


誰もいない、真っ暗な公園で。


左手には、カッターナイフ。


果ての無い絶望。


私は、それに打ちひしがれていた。


全部、失った。


家族を失い・・・


今度は夢も、一瞬で失った。


壊れるのは、一瞬だった。


―――永遠なんて、ない。


それを痛感した。


「ははは・・・」


自虐的に笑う。


「死んだら、どうなるのかな・・・?」


笑顔で言った。


「でも、今よりは、いいよね・・・?」


右手首に、カッターナイフをあてがう。


「今よりは、幸せだよね・・・?」


腕に力を込める。


赤い筋が、腕に走る。


「生きてても、意味ないよね・・・?」


さらに力を込めたとき。


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