永遠の翼
「お前、いくら誘われたからって、人の家の朝飯を食いに来るか?」


音羽に向けて、俺は呆れたように言う。


「食べに来ちゃいけないんですか?」


「自分の家の朝飯はどうしたんだよ」


「・・・一人暮らしですから」


「・・・・・・」


そういうことか。


高校生で一人暮らしなんて普通はありえない。


深い詮索はしないでおこう。


「現金な奴だな、お前は」


ため息混じりに言う。


「いや、それほどでもありませんよ」


「褒めてないからな」


「いいじゃないか。人数が多いほうが食事は楽しいぞ」


秋夫さんが楽しそうに言う。


その意見には賛成だ。賛成だが。


「秋夫さん、俺の朝飯は・・・?」


「適当にトーストでも作って食べろ」


「・・・分かりました」


俺はいそいそと朝食の準備を始めた。


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