永遠の翼

優子~運命の少女~

ヨーロッパ風の外観を持つ街・水瀬。


私は、この街のこういうところは好きだ。


世間はクリスマスだって言うのに、私はこんなところで何してるんだろ・・・


傘も差さず、街外れで雪を眺めていた。


右手で、握りこぶしを作る。


・・・力が、入らない。


空を見上げると、雪。


どうして、こんなにも綺麗なんだろう。


この光景も、いつかは終わってしまうのに・・・


―――こんなことを考えるなんて、おばあちゃんみたいだね。


お気に入りのセーラー帽に落ちた雪を払い落とす。


なんで、こんなところにいるんだろ・・・


寒いだけだし、そろそろ帰ろうかな・・・


でも、まだこの光景を見ていたいな。


「お前、何してんだ?こんなところで」


不意に、声をかけられる。


「え・・・・・・?」


振り向いてみると、ひとりの男の子が立っていた。


歳は、私と同じ高校生くらいだろうか。


ちょっと目つきが悪いひとだな・・・


とりあえず、それが第一印象だった。


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