永遠の翼
私がダイニングに降りると、既に皆が食卓についていた。


きつね色に焼けたパンと、香りのいいコーヒーが食卓に並べられている。


「おはようございます」


秋夫さんに挨拶をする。


「おはよう、音羽さん。昨日はいい夜だったかい」


「はい、とっても」


「そりゃよかった」


「おはようございます、月島さん」


月島さんにあいさつを飛ばして席につく。


「ああ。おはよう」


月島さんがトーストをかじりながら挨拶を返す。


詩織とも挨拶を交わして、朝食に手をつける。


・・・こうして朝起きたら食事がある、ということに違和感を感じる。


今までは、自分で作るのが当たり前だったから。


秋夫さんがトーストを運んで、席につく。


「すみません、わざわざ泊めてもらって」


「いや、こっちこそ悪いな。急なことでたいしたもてなしもできなくて」


秋夫さんがコーヒーをすする。


会話の多い食事。


この時間に、少なからず安らぎを覚える自分がいた。


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