永遠の翼
教会。


どこか神聖な・・・天とつながっているのではないか、と思える空間。


この場所には、そういう雰囲気がある。


朝ごはんをいただいた後、バイトがあるので私は秋夫さんたちにお礼を言って川上家を出た。


今はバイトが終わり、教会に来ていた。


「茜、いつもここにいるの?」


私は鯛焼きを頬張る茜に尋ねる。


「失礼ですね・・・私がそんな暇人に見えますか?」


「いや、誰もそんなこと言ってないけど・・・私が行くといつもいるから」


私がそう答えると、茜は微笑を浮かべた。


「暇なときにはここにいるか、散歩をしているかのどちらかですから。いつもいるわけではありませんよ」


「ふーん・・・」


コンビニで買った缶コーヒーを開けて一口飲む。美味しい。


「人は、いつまでも同じ場所にはいられませんよ」


茜が唐突に言ってくる。


「・・・いつまでも同じ場所にいるほうが気持ち悪いよ」


何気なく、私は言葉を返す。


茜はそれもそうですね、とだけ言って、鯛焼きを食べるのに戻った。


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