永遠の翼
第3章

永遠の世界Ⅵ

―――あれを見て。



彼が指差す。



わたしは彼の指先へと目を向ける。



見えたのは、花畑だった。



赤いチューリップ。



黄色いひまわり。



紫のコスモス。



ピンクのシクラメン。



それらが咲き誇る姿は、壮観だった。



こんなにも綺麗に咲く花々を、わたしは見たことがなかった。



それほどまでに美しい光景だった。



―――すごいね・・・



わたしは思わず感嘆の声をあげた。



この世界だからこそ、存在する光景。



永遠があるから存在する美しさに。



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