先生は蒼い瞳の狼くん
「なんか、胸がくすぐったい…です」
「くすぐったい?」
「はい」
先生の頭にハテナが見えるけど、その言葉の意味は言わない
「じゃあ、本当に帰りますね…残り、ちゃんとやってくださいね」
「………」
先生にそう言い、わたしは胸元で両手を握りながら保健室を出ていく
くすぐったい
それは、私の気持ちの変化
初めて、保健室をこんな気持ちで出た
いつも、先生に意地悪されたりでモヤモヤだったけど…今日は違う
今日はとにかく…
くすぐったい―…
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