先生は蒼い瞳の狼くん





「大事な…ものっ…おとちゃっ…あ…グスッ」



「…大事な物?」



そう池を見ると、橋から少し離れた浅瀬に引っ掛かりながらプカプカと浮かぶウサギのぬいぐるみがあった



「…あれか」


私の膝くらいの深さだけど、こんな小さい子供からしたらもの凄く深いし怖いのかもしれない



「分かった!なら、私がウサギさんを助けてあげる!」


「え?」


「君はここにいて」


「ほ、ほんとに?」


「うん、だから…もう泣かないの!」


バックからタオルを出して渡すと、うそみたいに笑顔になる



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