先生は蒼い瞳の狼くん





「はぁっ、はぁっ…凛ちゃん…勝手にいなくなったらダメでしょ」


「ちーぱ…ごめんなしゃい…」



シュンと小さくなる女の子


「もう、次は離れたら駄目だからね?」


「…ぅん」


そう言い女の子の手を握り、池に浸かったままの私を見る



「えっと…」


「あのね!ちーぱ!おねぇちゃんが…ウサギさん助けてくれたのっ!」



そう言うと、私と女の子を交互に見て微笑む


「そうですか、すみません…ありがとうございます」



スッと私に片手を出して来る


あ…


「いえ、そんな…」


手…出さなくちゃ…失礼だよね


ゴクリと唾を飲み込み、その男性の手に手を重ねると少し強い力で私を川から引き上げる



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