先生は蒼い瞳の狼くん
text.02~熱い視線~
―――――……
「サラ!お願いがあるの!」
「…?」
あの健康診断から2日後
授業も終わり、ホームルームが終わって謙先生となにやら話し込んでいた瑠花が突然、私の所に来て勢いよく頭を下げてきた
「ど、どうしたの?」
両手を合わせて、苦い顔の瑠花に言うと私の目の前に沢山のノートがおかれる
これって、今日世界史の先生に回収するように言われて集めてたノートだ
またまた日直が瑠花で面倒くさそうに授業が終わるなり集めてたっけ…
「あのさ、わたし謙先生にちょと用事頼まれちゃって行かなくちゃいけないんだけど…これ、先生の所に持っていってくれないかな?」
「?」
「今日の放課後に持って行くって先生と約束しちゃったんだけど、謙先生のお願いも断れなくてさ…」
チラッと謙先生を見ると先生も瑠花と同じように私に向かって両手を合わせてる
「ね!お願いします!」
まぁ、出しにいくだけなら…いいか。どうせ用事なんてないんだ
「うん、いいよ。私が持って行くから瑠花は謙先生の用事してきな」
日頃から瑠花にはお世話になってるから、このくらいならしてあげたい
そう、私が言うと"ありがとう!"と言いまた謙先生の所に急いで走って行く
「雪村さん、ごめんね」
「いえ、大丈夫ですよ」
謙先生にそう言うとニコリと笑われてその笑顔がやはり綺麗で同性なのに照れてしまう
「じゃあ、私行くけど遅かったら先に帰ってても大丈夫だから」
「うん、分かった」
瑠花に軽く手を振り返し見送ってから私もノートの束を身体に抱える
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