先生は蒼い瞳の狼くん




「ほら、サラ!」


「…っ」


少し強い力が私の背中を襲いかかる


ただ、ありがとう…か…


「分かった」

「ん?」

「龍之介くんの所に行って来るね」


瑠花の言う通り、前に進まなくちゃ…


彼に会って、かばってくれてありがとうって伝えたい。


「うん。ファイトよ!サラ!」


「うん!」


私達は向かいあって、ガッツポーズをすると、私は急いで教室に向かった















――――……


誰もいない廊下をしばし歩いて、私はゆっくりと教室のドアを開けた


「…あ」


そこには、自分の机に座りながら口元を触り顔を歪ませる龍之介くんがいた


"龍之介くん"そう声をかけると、物凄く嫌そうに顔をしかめると、席をたち近くの壁に寄りかかりそのまま床に座り込んでしまう


「あ…あの」


「…なんだよ」


うっ…少しキツイ言い方にくじけそうになるけど、頑張って!わたし…


息を飲み込み、そっと龍之介くんの隣りに座るとチラリと私を見る



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