先生は蒼い瞳の狼くん
龍之介くん…
「……」
まずい…話すタイミングを間違ったかもしれない…沈黙が続く中、私はただ彼の背中を見つめていると―…
「…格好悪いよな、俺」
「え?」
呟くような声が教室に響く
「なんか、アイツらに自分から殴りかかるなんてな…しかも最終的にはコレだし」
そう言って、自分の傷を指さして背中越しに彼が笑った
「そんなこと、だっ「言っておくけどな」」
ビシッと私の方を向いて人差し指で私の唇を軽く触れて言葉を遮る
「お礼は、言うな」
え…
「な、なんで?」
だって、私の為にしてくれたんだし…ありがとうって言いたい。その為に、ここに来たんだから…
「恥ずかしいんだよ」
「恥ずかしい?」
なにが?そう聞こうとすると、龍之介くんは私の手を引いてそっとその胸に閉じ込められる
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