先生は蒼い瞳の狼くん




「り、龍之介くん?」


龍之介くんに、こんな事をされるのはこれで2回目で…前とは違う包むような抱擁に胸がギュと締め付けられる


「あ、あのっ」


ふんわりと龍之介くんの香水の香りが鼻をかすめて…身体の温度がだんだんとあがっていく


ど、どうしよう…ドキドキが増して堪えられない


「あの、だ、誰か来ちゃうから…」


「誰も来ないって、二年生は皆帰った」

「うっ」


正しい事を言われてしまい、何も言えない


「それより、サラ」

「な、なに?」

「ちーちゃんと何かあった?」


「…へ?」


突然出てきた、千尋先生の名前に私の身体は硬直する


な、何を言うの…龍之介くんってば…


私の頭の中には、先生とキスをしてしまった事が駆け巡る


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