先生は蒼い瞳の狼くん





「朝に薬は飲んだのかな?」


「あ、はい」


「そう、まだ少し音がするけど、夜に薬を飲めば治まるから大人しくしているように」


「分かりました」


ワイシャツのボタンをしめて先生が何やらペンを走らせる姿に私はついガン見してしまう


でも…なんだろうな


目の前の先生が言う通り、よく考えたらなんだか私も見覚えがあるような気がしてきた


つい、最近…どこかで見たような…どこだっけ



「雪村さんは、この近く学校に通ってるのかな?」


「え、あ、はい」

「寮生?」

「そうです」


「そっか」


そう口元を微かに揺らす


「……あ」


もしかして、この先生…


「あの…もしかして、凛ちゃんと一緒にいた…」
「凛ちゃん?」


前にぬいぐるみを落とした女の子がいて…その女の子を迎えに来た男性と物凄く似てる



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