先生は蒼い瞳の狼くん
少し遠いけど、急ごう…
雪がうっすらと降り積もる地面を歩いて前を見ずに寮に向かおうと少し歩いていた時だった―…
「サラ?」
「ぁ」
ドキドキするような…この、胸がキュンと音を立てる声は…
「千尋先生」
「あれ、よくわかったな」
振り向かなくても、分かる
何回も耳元で囁かれた言葉、私の大好きな声
立ち止まって、先生を見ると茶色いコートを羽織って傘をさしながら私の元に近寄る
「あ、そんな事してるとまた風邪ひくだろ」
スッと差し出された傘に私の身体が雪から守られる
あのキスから、先生とはあまり顔を合わせてなくて、面と向かって対面することが恥ずかしい
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