先生は蒼い瞳の狼くん
text.03~以外なほどに~
―――――………
翌日
「…っ」
長い午前の授業が終わりお昼を食べ終わるなり、私は机で大苦戦中
今朝、学校に登校するなり先生に言われた通り瑠花と一緒に保健室に行ったのだが…
そこには、先生の姿もなく鍵すらも開いてなかった
だから、結局消毒は出来なくてそのまま授業を受けて…お昼休みまで来たのだけど
「………」
正直、授業と言う授業にはならなかった
右手が使えないため、字もまともに書けなくてペンも上手く握れない
もちろん、そんな状態で先生やクラスのみんなのペースでノートを書くのは難しくて、お昼休みの今
瑠花にノートを借りて、慣れない左手で一生懸命に書いている
「なんだ、ちょっと字が歪(いびつ)だけど以外に書けてるね」
「うん…私、前に左手使えるように特訓した事あるから、ゆっくりなら左手でも書けるんだ」
「へぇー!凄い!」
隣の椅子を近くに持って来て私の手元を見ながらそう言うと前の席でうつ伏せになっている龍之介くんの椅子を軽く蹴ると、眉間にシワを寄せながら龍之介くんが嫌々振り替える
「なんだよ」
「なんだよ、じゃないでしょ。龍之介も手伝いなさいよ」
その言葉の意味が分かったのかため息をはいて私達の方に身体を向ける
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