先生は蒼い瞳の狼くん





でも、気付いた時には遅く慌てて先生を見ると私を見てニヤリと笑みを浮かべる


「好きか…へぇ」


「あ、いや!…そーゆう意味じゃなくて…っ」


椅子から立ち上がり両手を左右にふるが、その意地悪な笑い方は止めてくれない


私ってば、なんで"好きだ"なんて言っちゃったんだろう


本当に馬鹿だ…なんて誤解を解けば…そう頭を悩ませていると先生がまた口を開く



「そうか、雪村の気持ちはよく分かった」


「だ、だからっ」


"違います!"と言おうとすると、先生が少し腰を屈めて私と目線が重なる

また意地悪言われる!

そう身構えたのに…


「昔、今の雪村と同じ事を言ってくれた女の子がいたな」



「……え?」



言われた台詞に私の口からは思わず腑抜けた声が出る



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