終末の法則
仮面の黒騎士
「あれが奇夢露のいる大邪神殿都市ね」
勇者カウストロ・雷電・デイアメイアは、丘の上から、眼下に広がる漆黒の街を眺めて言った。そう、その街そのものが一つの神殿を成していた。
勇者が旅立ってから、半年が経っていた。
長い冒険の末、多くの仲間を得て、大陸中央部に位置するこの地へたどり着いた。
勇者率いる部隊は、それまで狂信兵や邪神兵の軍団とまともに戦っていた諸国の軍と違い、少数精鋭で、各地の軍団をまとめる軍団長を襲撃し、倒すことで、邪神の加護を断ち、軍団を崩壊させることで、勝利してきた。
すでに邪神軍団の四天王の内三人までを倒し、残るは大邪神殿都市を守護する奇夢露の片腕、仮面の黒騎士のみだった。
「て、何であたしはこんなとこで、こんな事やってんのよ」
ですから、今説明したように、勇者として奇夢露を倒すためにここにいるのです。
「だって、さっきまで……」
ですから半年経っているのです。
ほら、よーく思い出してみて下さい。これまでの戦いが思い出されるでしょう。
「うーん、何かはっきりしないけれど、そう言われればそんな気がするような」
そうでしょう、そうでしょう。
勇者カウストロ・雷電・デイアメイアは、丘の上から、眼下に広がる漆黒の街を眺めて言った。そう、その街そのものが一つの神殿を成していた。
勇者が旅立ってから、半年が経っていた。
長い冒険の末、多くの仲間を得て、大陸中央部に位置するこの地へたどり着いた。
勇者率いる部隊は、それまで狂信兵や邪神兵の軍団とまともに戦っていた諸国の軍と違い、少数精鋭で、各地の軍団をまとめる軍団長を襲撃し、倒すことで、邪神の加護を断ち、軍団を崩壊させることで、勝利してきた。
すでに邪神軍団の四天王の内三人までを倒し、残るは大邪神殿都市を守護する奇夢露の片腕、仮面の黒騎士のみだった。
「て、何であたしはこんなとこで、こんな事やってんのよ」
ですから、今説明したように、勇者として奇夢露を倒すためにここにいるのです。
「だって、さっきまで……」
ですから半年経っているのです。
ほら、よーく思い出してみて下さい。これまでの戦いが思い出されるでしょう。
「うーん、何かはっきりしないけれど、そう言われればそんな気がするような」
そうでしょう、そうでしょう。