飛行機雲
『てかお前入学式でなあかんやんか』
ふと思い出したように弘人が起き上がった。
そういや…入学式のこと忘れてた。
『いや!弘人もじゃん』
そう言うとまぁいっかと笑っていた。
私もつられて笑った。
『あっ笑った!』
弘人が私に指をさして言った。
『笑ってないし…』
恥ずかしくなった私はうつむいた。
『いつか俺がお前のこと本気で笑わせたるわ!』
とすごい笑顔で言い出した。
それから下校時間まで二人で屋上にいた。
< 15 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop