飛行機雲
まわりを見渡して入れそうな店を探した。
でも逃げることばかり考えて歩いたせいでここがどこかさえわからない。
しかも人通りが少なく店もない。
『無視とかひどいなぁ』
男たちはそうつぶやいて車から降りてくる。
『優菜、走るよ』
そう言って優菜と手をつないで必死に走る。
でも百メートルも走ってないのに胸のあたりが苦しくなる。
『はあはあ…』
息が続かない。
そんな私にきずいた優菜が心配そうに私の手をしっかりにぎる。
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