一方通行
横浜駅の西口をでて、メインストリートを歩けば、
キャバクラのキャッチや居酒屋のアルバイトの発する声が騒がしい。
眠らない街。
新宿歌舞伎町のそれとは違った、明るいネオンが今日も街を照らす。
ここはあたしたちが恋をし、泣き、笑った思い出の地。
「何にする?」
「あたしビール!」
「…相変わらずだねえ。お酒飲み始めた頃からビールにこだわるとこ。あの時は驚いたよ。(笑)」
「そうなんだよね~、全然可愛げなくてさあ。飲み会でビールの人~?って聞かれたときとかね、手挙げたら他みんな男だったなんてしょっちゅう。免疫と味覚は男だった、うん。」
「ほんと、老けてたよね~!(笑)大学生のくせにビールと焼酎しか飲まないって何?隣のあたしが子供みたいだったよ。」
「いや、実際そうでしょ?カシオレ2杯飲んでいきなりアイドルになるーっ!て言い出して次のレモンサワーで吐いたのだれ?(笑)それにあたし一応梅酒も飲んだから!」