余命一カ月の僕
春香はゆっくりと先生のもとへと歩いていく。

指先から血が滴り落ち
制服には黒い血が飛び散り
こびりついている。


罪深いオブジェのような春香は
先生の胸に顔をうずめた。


「君がやったんだね」

先生がそうつぶやくと
春香はうなずく。


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