余命一カ月の僕
「二人とも何やってんの?

早く乗ろうよ!」


春香の言葉で我に返った僕は
あわてて春香の後ろに座る。


先生も春香の隣で
大人しく座っている。


大きな機械音がして
コースターが動き出した。


長く大きな坂道をゆっくりと
登っていくコースター。


「まるで私たち

月旅行に行く見たいね」


そう言っておどける春香。
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